足利の里山・両崖山から天狗山へ(リハビリ+歴史散策+撮影)

右膝が痛むので、足利の織姫神社を経由したコースで、軽めのハイキングの計画を立てた。山だけでなく、足利学校なども見学して歴史散策もした。リハビリしながら、一眼デジカメ持参での散策、さらに、行動食の摂取実験もしてみた。単独の時ゆえの試みである。


◆期日:2019年3月24日(日)  ◆天候:晴れ(強風) ◆メンバー:NN

◆山域:足利  ◆資料:『栃木の山 140』他  ◆地形図:足利北部

◆日程&コースタイム=7:54東武線足利市駅8:05…8:30織姫神社8:40…古墳……9:53両崖山(▲251m)10:03…10:10柴山…天狗岩…10:36天狗山(▲258.6m)10:56…11:12富士見岩…11:35須永山…11:48観音山子安堂…織姫神社…12:20鑁阿寺12:50…13:00足利学校見学13:40…14:05東武線足利市駅14:32乗車で帰京


コース概要

東武線足利市駅から渡良瀬川を渡り、織姫神社へ向かう。200段の石段を上った所にあり、明るい雰囲気の神社で、まずは安全登山祈願をする。展望も良く、富士山の白い頭も見えた。神社裏手の古墳の山々は立ち入り禁止であり、そのまま登山道に入る。総じて松と岩が多い道であり、案内板もあり歩きやすい。谷間の西溪園の梅はもう終わりころなので寄らず、両崖山へ向かう。道中至る所に展望台があり、足利市街や浅間山や赤城山などの山々も望めた。

<両崖山山頂>

両崖山で一休みして進み、分岐で柴山をピストンして、トラロープのある天狗岩を登ると天狗山に着く。山頂標識の天狗の面にぶら下がっている木札は、登頂記念に一人一個頂ける。2等三角点のある細長い山頂は風が強いので、風のこない所の木のベンチで休憩。ここも眺めが素晴らしく、老眼ゆえスカイツリーや高層ビル群もボンヤリと確認できた。

<天狗山山頂>

山頂から下った富士見岩も展望が良く、さらに進むと天狗の牙やテーブル状の岩などもあり飽きない。子安観音堂に出て石段を下ると常念寺に着く。また織姫神社の前を通り、そのまま鑁阿寺に向かい、足利学校へも寄り、東武線足利市駅に周回して戻った。

<富士見岩からの眺め>

<子安観音堂>

■リハビリ編

右足のひざが腫れて水が溜まり治療中であり、屈伸運動などできない状態なので、ワコールのサポートタイツを身に着け、膝を固定するサポーターを付け、ストック利用で歩いた。山は、コース的に3時間程で短いし、起伏も急ではないのでコースタイム通りに歩けたが、段差を跳ね降りたり、早足で歩行など右ひざに負担がかかる動作はきつく感じた。

■歴史と撮影編

<織姫神社鳥居>

素敵な名称の織姫神社には以前から関心があり、そこから山に登れるので計画した。高台にある織姫神社は、富士山や渡良瀬川の流れや足利市街地が見える景勝地で、産業振興と縁結びの神社である。1705年建立し、祭神は機織りを司る神様である。明治12年新社殿を造営したが翌年火災で焼失、今の瀟洒な建物は昭和12年に完成。火災の教訓で、石段の手すりは消火栓の役割も担っている優れものである。

<神社境内>

神社そばの古墳の機神山と行基平山(重文)は、教育委員会の立ち入り禁止の札があった。御嶽神社が祀られている両崖山は、足利城跡であり、山頂は本丸跡である。土曜日ゆえ地元のハイカーも多く、里山として親しまれているようだ。

<古墳の山>

山中はコンデジで済ませたが、足利氏の館跡である鑁阿寺から一眼レフのデジカメを使用した。鑁阿寺は、建久七年(1196年)に足利義兼によって建立された真言宗大日派の本山であり、本堂は国宝に指定されている。お宮参りなど家族連れの和やかな光景があった。私は、おびんずるさんをお参りし、右膝を始め、肩から鼻から目など現在支障がある所を全て触って、治るよう祈った。樹齢500年を超す大公孫樹や多宝塔など見どころも多い。

<橋を渡って鑁阿寺へ 下は鑁阿寺本堂>

足利学校は日本最古の学校で、室町時代から戦国時代の関東の最高学府であったという。420円の入学証で見学でき、復元した建物や庭も見事であった。結婚用の写真撮影の新郎新婦もいて、春の麗らかな一時を過ごせた。

行動食の実験編

 行動食の摂取の講座を聞いたばかりなので、実験してみた。炭水化物を取り入れてから消化吸収に3時間程かかるので、8時位からの活動を予想して、午前5時過ぎに朝食を食べた。シラスご飯と野菜たっぷり味噌汁とバナナである。行動食は、いつも持つおにぎりやパン類は一切持たずに、サツマイモを蒸かしたものと炭水化物系のゼリー飲料一袋、テルモスに白湯、お茶を500mlに飴を数個持った。羊羹にバー等はいつもとおり持った。

天狗山山頂で11時頃にゼリー飲料を飲むまでは、白湯とお茶と芋で間に合ったし、下山後散策して、午後2時過ぎに足利市駅に着いた際は、流石にお腹がすいていた。もう下界なのでコンビニでどら焼きとコーヒーを購入して食べた。栄養補助ゼリー飲料は、行動前に飲むもの、行動中、下山後と効果に種類があるので留意したい。水分も行動食もバテル前に摂取するのが肝要である。今回は、山と散策で4時間程度でばてることもなかったが、7時間以上の行動で重荷であったなら、食糧計画も変わるだろう。自分の体調を知ることも、安全に繋がると思う。

一人のんびり自分のペースで山も足利の歴史も散策できて、有意義な一日でした。

アイキャッチ画像:ゆらりと泳ぐ鑁阿寺の堀の鯉