GWに日光の温泉ヶ岳(▲2333m)に登る

GW後半は私用が入っていたので、前半で1泊2日の温泉ケ岳南東尾根に参加することにした。2010年同時期に、コースは異なるがY氏と故・O氏と登った、私には思い出深い懐かしい山であった。


■日時:2018年4月28日(土)~29日(日) ■2万5千図:男体山  ■山域:日光

■天候:両日とも晴れ      ■目的:残雪期の温泉ヶ岳東南尾根を読図で登る

■メンバー:L=NN SL=KH MK MW

■残雪期装備:ピッケル+アイゼン+ストック+テント泊一式

■ルートとコースタイム

4/28東所沢駅7:40集合→kH車で日光湯元温泉へ移動12:10…12:30身支度後出発…12:50温泉寺…13:30刈込湖切込湖登山口…13:50踏み跡…16:20テント場・標高2000mテント泊

4/29テント場6:10…金精峠からの登山道と合流…8:00温泉ヶ岳8:50…11:15テント場11:55…13:20湯元温泉駐車場→立ち寄り温泉→東所沢駅→反省会→帰京


私が以前温泉ヶ岳に登った経験があるというだけでリーダーになったが、天候とメンバーに恵まれ充実した二日間となった。

4月28日

湯元の無料駐車場に車を置き、登山計画書を湯元温泉駐在所へ持参して奥様に手渡した。身支度後、温泉寺から木道を右に進んで源泉脇の刈込湖・切込湖の遊歩道の石段を登りきると、金精道路に出る。横断して、刈込湖・切込湖方面の登山口と反対側にある尾根の踏み跡に入るが、いきなりの笹薮の急登で汗びっしょりになる。

<石灯篭が並ぶ温泉寺>

<源泉>

<金精道路を渡る>

1700m付近のテント敵地は草地で雪がなにもないので、さらに登り続ける。一応水は各自持参して背負ってはいた。

コンパスで方向を確認し、迷いそうな数か所に赤布を付けた。1800m付近からは、ちらほらと残雪が現れ、2000m付近は流石に雪も十分であったので、テントを設営した。KFさんが肩が痛いのにスコップで整地してくれ、快適な一夜を過ごせた。食当はMKさんで、すき焼きを食べて4人だけの静かな夜を味わった。

4月29日

うどんを食べてから、テントを潰して空身で温泉ヶ岳を目指す。ピッケルとアイゼンを持ったが、ストックや軽アイゼンでも間に合うほど積雪が少なかった。途中で金精峠からのトレースを見つけて、少し安心する。8年前は、トレースは皆無でルーと探しに苦労したので。

<静かなテント場>

<男体山と湯ノ湖が眼下に見えた>

<日光白根山方面>

<地図を確認して進む方向を決める>

最後の急な藪の斜面を登りきると、温泉ヶ岳山頂に着いた。山頂標識や夏道の土まで見えていて、以前との積雪の違いを感じた。木の高い所に巻いてあるテープに記憶があるので、当時は今より1.5mは雪があったのだろう。雪の無い男体山などの日光連山、白根山、さすがに会津駒ケ岳方面は白く輝き、尾瀬の燧ケ岳も見えた。目視で念仏平避難小屋も確認できた。

<温泉ヶ岳山頂は夏道の土が見えていた>

<会津駒ケ岳方面の山波と手前は念仏平>

のんびりと休憩後、下りでは急斜面や凍った所もあったので、アイゼンを漬けた。登ってきたルートをピストンで引き返して、テントを撤収し一路湯元へ向かう。下りの笹薮でトップの私が西に寄り過ぎたので、けもの道をトラバースしたら、登りで付けた赤布に出合ったので安堵した。今回は赤布も全部回収できた。

金精道路も眼下に見え1700mの草地に出たので、そこからの別の降りるルートを探したが、踏み跡が不明であったので、安全策で登ってきた踏み跡を降りて、登り口に着いた。山頂からの下りの途中で見つけた、熊の爪痕と不思議な木の造形を撮影できた。

<熊の爪痕!?>

<森に龍が…>

車に戻り、そばの温泉に立ち寄って汗を流した。が、カランも硫黄で覆われていて驚いた。一休みしてから東所沢駅まで戻り、そばの居酒屋で2日間のお疲れ様会をして解散した。

2010年5月は、金精峠から温泉ケ岳~根名草山~日光沢温泉へ歩いた。今回は雪が少なくて、下部は笹藪がうるさく本当に暑かった。次回は前のリベンジもあり、念仏平避難小屋を利用して尾瀬まで繋げてみたい。

装備:一泊テント アイゼン(軽アイゼン可) ピッケルかストック

<参考>下の男体山写真、上は2010年5月1日に撮影したもので、下は今回撮影のもの。温暖化の影響であろうか、男体山山頂や沢筋の積雪の差が顕著である。今回は一部トレースもあり、金精峠からだと斜度もあるので、やはり歩きやすかった気がする。テント山行縦走と空身のピストンの差もあるだろう。

<アイキャッチ画像:山頂標識と熊さんと燧ケ岳>